失って初めてわかるもの

小さい頃からアニメを見続けてきたので、昨日は行ってきた永井一郎さんの訃報はショックです。
内海賢二さんもショックでした。
団十郎も勘三郎もショックでした。

こういう芸が二度と見られないって惜しいなぁっと。


暮れに、町内のお寿司屋さんが亡くなりました。
先日、お総菜屋さんが亡くなりました。

どちらも跡継ぎが居ないので、お店を閉めるようです。

町内会の集まりの時にはいつも助六とオードブル。
「毎回同じかぁ。たまには別のもの食べたいなぁ」なんて思うこともありました。

でも、お総菜屋さんのお葬式の帰り、どうしても時間がなくてスーパーの巻き寿司を買って帰りました。
それを食べて、子供達が

「おいしくない」
「○○さんちの巻き寿司が良い」

と口々に言い出しました。

確かに米が粘っこくて、甘すぎておいしくない。

初めて、今まで本当においしいお寿司をいただいていたんだと知って、今更ながら涙がでました。
もう、あれは食べられないんだな。
初めてつれてってもらった回らないお寿司屋さん。
味の大きさにびっくりして「鯖ですか？」と世間知らずなことを言って笑われて。
きれいなサヨリのお刺身を出してくれた。

盆暮れ正月には必ず買っていたお総菜屋さんのオードブルも食べられないんだな。
いつも買うにはちょっと高いけどおいしくて、あげたま買うと買った以上のおまけをつけてくれて。
イカの天ぷらが柔らかくて、モツ揚げも鶏皮の揚げ物もおいしくて。チューリップ揚げは名物で・・・
子供達の初めてのお使いの時は協力してくれて、いつも子供の下校時に声を掛けてくれたおじさん。

この世の中には、「絶対この人じゃなきゃだめなんだ」って人が、身近にいるんだなぁ。
それを知るのが食べ物だって言うのが私らしいけど。（＾＾；；

いままでほんとうにありがとう。

私が天国に行ったら、また作ってくださいね。